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コミュニケーションの苦手を克服「言いにくいことを伝える5つの方法」

さまざまな人と仕事をする職場では、時に衝突が起きます。本記事では、こうした衝突の際に、多くの人が苦手意識をもつ「言いにくいことを伝える」ための5つのコミュニケーションステップをご紹介します。

コミュニケーションの苦手意識を克服して、上司やチームメンバーとの人間関係を良好に保ちましょう。

ビジネスコミュニケーションで衝突が必要な理由

言い争いしている人の絵

「人と衝突するなんて性に合わない」

「自分がしばらく我慢することになっても衝突は避けたい」

と考えている人は少なくありません。

しかし、仕事をする上でどうしても衝突を避けられないときがあります。そんなときは「本音で話す」ことで、相手に誠意を示すことができます。

ほとんどの職場ではこうした本音のコミュニケーションがうまくできていません。できれば穏便に済ませたい、問題に直面したくないので我慢する、という選択をしてしまうため、いつまでたっても職場での人間関係やコミュニケーションがうまくいかないのです。

もし、あなたがチームメンバーやリーダーであれば、こうした問題を解決することで、人間関係を円滑にしてチーム全体の成長をうながすことができます。

脅威から目を背けたくなるのは仕方ない

そもそも課題を解決するせっかくのチャンスなのに、多くの人が「衝突を避けたい」と思ってしまうのはなぜでしょうか?

アメリカの生理学者であるウォルター・B・キャノンはこうした人間の性質を「戦うか逃げるか反応」と提唱しています。

キャノン氏によると、人間は脅威となるものに直面すると莫大なストレスを感じ「戦うか逃げるか反応」を示し、多くの場合「逃げるほうがずっと簡単だ」と考える傾向にあります。

人間の性質については仕方ない部分もあります。しかし、あなたがチームで仕事をする以上、職場でのコミュニケーションに関する課題はしっかりと向き合わなければ、いつまでたっても問題は解決しません。

解決策を見つけることが難しく思えたり、ストレスに感じたりするかもしれませんが、仕事での葛藤を解決することは自分自身やチーム、場合によっては企業全体にとっても大きなプラスになります。

「言いにくいこと」を伝える5つの方法

さて、こうした職場でのコミュニケーションの問題を解決するためには「言いにくいこと」を相手にうまく伝える対話テクニックが必要です。

これからご紹介する5つの方法はチームやあなた自身が抱えているコミュニケーションの問題を克服するのに役立つでしょう。

■ 先延ばしにしない

「アイデアは一晩寝かせた方が良い」とよく言われますが、これは人間関係の問題を解決するには有効ではありません。

かえって「その問題を認識しているのは自分だけだ」という事実に対して、欲求不満を抱え込んでしまうだけで、何も解決しません。

欲求不満を抱えていると「こうしたらどうなる」というシナリオやその結果について脳が堂々巡りし、心を混乱させます。

あなたはこれで精神的に傷ついてしまいますが、相手もおそらく同じような状態に陥っています。問題にようやく向き合おうとしたときには、解決可能な課題ではなく、長年の軋轢のように感じられてしまう恐れがあります。

■ 結果を心配しない

緊張をはらんだ会話を先延ばししてしまうのは「結果への恐れ」がもっとも手ごわい理由の一つです。

人が恐れたり、不安に思ったりしていることの40%は現実に起きないと言われています。こうしたネガティブ思考は、過去のいやな体験や自分のひとりよがりの想像から湧き上がってきます。

無用な不安や恐れを止めるために、自分の心の葛藤に少しでも自信を吹き込みましょう。

「こうなって欲しい」というもっとも望ましいシナリオを考え、自分自身のために、それをどのように実現させるのか考えましょう。たとえやっかいな人物が相手でも、ポジティブな結果を心に描きましょう。

これは単なるイメージトレーニングではなく、根拠に基づいたあなたの信念をつらぬくことです。良い解決策を見つけるために行動するという、あなたの考えと意志に価値があります。

■ 自分と相手の気持ちに沿う

あなただけでなく、実は相手もゴールに向かって精いっぱい努力しています。他人からはそう見えない場合でも、内情はみな同じです。

相手を前にして「言いにくいこと」にいざ向き合うときは、自分と同じく相手も努力している、ということを念頭に置きましょう。相手が目指すゴールを理解すれば、感情的にならずに、適切な言葉で相手と対話できます。

もしかしたら、思っていた以上に相手と自分の目指すゴールが一致していることに気づくかもしれません。相手はひどい人間だ、という結論に至るかもしれません。

可能性を考慮して、皆にとってプラスとなる解決策を生むためのチャンスを逃さないようにしましょう。注意点としては、事実だけを考慮に入れて、相手について想像をふくらませすぎないことです。

■ 率直に話す

率直に話すことは意外にも多くの人が習得できていないスキルです。

あまりにも率直すぎると、失礼、不注意、脅迫的などと思われてしまいかねません。反対に率直ではないと、相手に尊重されず、人の意見に流される従順な人と思われてしまい、希望の結果を達成できないリスクがあります。

これまでのステップを踏まえて、個人攻撃にならない率直なアプローチを組み立てましょう。相手の気持ちを思いやる視点を忘れなければ、まじめな感情を伝えるのにふさわしい言い回しが見つかります。

また、遠回しに話すのではなく、伝えたいことの要点をはっきり述べることも率直に意見を伝えるためのカギです。ここまで来たら勝負はもう終わったも同然です。肩の力を抜いて、呼吸を楽にしましょう。

■ 相手の話を聞き、応じる

最後のステップは、実際に相手と対話する場面です。

自分が伝えたいことのポイントはあらかじめ用意しておいたほうが賢明ですが、いったん相手との対話に入れば前もって考えていたとおりに話してはいけません。相手の反応によく耳を傾け、その場で慎重に考えて応じましょう。

落ち着いて、自分が伝えたいことの要点を忘れないように注意しましょう。

「言いにくいこと」を伝えることができたら、結果を心配しても仕方ありません。あなたにできることは、相手の話をよく聞いて共感を示し、それについて応じる番になったら自分の気持ちを述べることだけです。

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普段から「言いにくいこと」に向き合おう

言いにくいこと、はどんなに避けようとしても、仕事や生活で必ず発生するものです。

緊張せずに対処できるようにするには、普段からときどき向き合って慣れておくことが一番りです。人との衝突をわざわざ望む必要はありませんが、自分の意見を聞いてもらうための貴重なチャンスとしてとらえて、ぜひプラスに働かせましょう。

重要なのは、問題を含む状況についてよく考え、行動を起こして相手と対話をすることです。

自分のニーズを伝えるだけでなく、相手の視点に立って理解しようと努めましょう。相手の反応によく耳を傾け、あらかじめ結論を想定しないことがポイントです。

解決の見通しが立てづらい会話でも、本記事でご紹介した5つの「言いたいことを伝える」コミュニケーションステップを参考にすることで解決の糸口が見つかるでしょう。

あなたのコミュニケーションスキルももっと良くなるはずです。

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