上司や同僚は何タイプ?6つのコミュニケーションタイプ

職場の上司や同僚と上手にコミュニケーションができていますか?少しでも問題を感じるのであれば、それはそのひと固有のコミュニケーションタイプを理解することで解決できるかもしれません。本記事では、ビジネスパーソンに向けて6つのコミュニケーションタイプを解説します。

なぜ相手によって苦手意識が生まれるのか?

ビジネスパーソンにとって、上司や同僚とのコミュニケーションは日々の仕事において欠かせません。なかには「この人とコミュニケーションをするのは苦手」と感じる人もいるかもしれません。

その理由は、コミュニケーションタイプの違いにあります。人はこれまでのキャリアや過ごしてきた環境で自分自身の振る舞い方やコミュニケーションの仕方を考えます。そのため、自分と異なるタイプの人に苦手意識を持つのは自然なことなのです。

臨床心理学者のネイト・リギアーは、コミュニケーションタイプの違いが生まれる過程を「知覚言語(Perceptual languages)」という観点で学術的に研究しています。『Fast Company』では以下のように説明しています。

「私たちは知覚言語というフィルターを通して世界を解釈しています。人は皆、6つの知覚言語すべてを話すことができますが、その優先順位は7歳までに決まります。各人には自分の気に入りの知覚言語があり、その人のコミュニケーションの基盤となります」

この6つの知覚言語から成るコミュニケーション基盤の違いが、実は特定の人に対する苦手意識や仕事上での意見の不一致につながっています。

対個人での話であればそこまで大ごとではないかもしれませんが、チームワークが求められるビジネスの現場での苦手意識や不一致は、職場やチーム内の共通の認識を歪め、コミュニケーションを阻害する可能性があります。

コミュニケーション基盤の違いによる苦手意識や不一致を解消するために、コミュニケーションを6つのタイプに分類して、対話時のヒントを解説します。チームメンバーや自分がどのタイプに当てはまるのか意識しながら読み進めましょう。

図表:6タイプのコミュニケーション傾向と対話時のコツ

ビジネスパーソンを6つの思考とコミュニケーションタイプに分類した図です。同僚、上司、あなた自身はどのタイプに当てはまるか考えてみましょう。

タイプ コミュニケーションの傾向 対話時のコツ
思考タイプ 体系的・論理的に秩序立てたコミュニケーション 根拠となるデータの引用や5W1Hで論理的に会話をする
意見タイプ 自己の価値観や判断を基準にしたコミュニケーション 相手のスキルやこれまでのキャリアを踏まえた上で会話をする
感情タイプ 相手の意見を踏まえたコミュニケーション 「あなたはどう思いますか?」と質問し発言の機会を与える
反応タイプ 質問に即座に応じる瞬発的なコミュニケーション ブレーンストーミングやアイデアが必要な時に意見を積極的に聞く
行動タイプ 最新の情報を引用して話すようなコミュニケーション データや資料をもとに実現することで期待できる効果を伝える
熟考タイプ 対面ではなくオンラインでのコミュニケーション オフラインの対面での会話ではなくオンラインで会話を進める

6つの思考タイプ別のコミュニケーション解説

以下では、ビジネスパーソンの6つのタイプの詳細をそれぞれ解説していきます。

1. 思考タイプ

海外ドラマ『ザ・オフィス』の登場人物、オスカーは、自分の意見や情報をどのような会話にも差しはさむ癖のために「アクチュアリー(Actually)」というニックネームで呼ばれます。このキャラクターは、いくつかの点でコミュニケーションの思考タイプを体現しています。

議論にいつもデータや研究結果を持ち出してくるような思考タイプは、データを取り扱うマーケターやエンジニアに多い傾向があります。実用面でチームに大きく貢献するこのタイプは会話の切り口で判別できます。「自分の考えでは……」「調査によれば……」という切り口で会話を進めるのが思考タイプでしょう。

思考タイプまとめ

思考タイプの人は、プロジェクトに必要な5W1Hを明確にしてくれるチームの「取材記者」に当たります。体系的・論理的に秩序立ててコミュニケーションしたがります。ビジネスパーソンの約4分の1を占め、プロジェクトマネージャーのようなチームリーダーに定期的に選ばれています。体系的・論理的に秩序立ててコミュニケーションしたがるタイプが該当します。

2.意見タイプ

クリエイティブな仕事は汎用的なビジネススキルだけでなく、自分のこれまでのキャリアで得た経験やスキルも必要とされています。特にデザイナーやライターといった職種はその傾向が強いでしょう。

意見タイプは物事について自分の考えを述べる際に、自己の価値観や判断に重きをおきます。あなたのチームメンバーが会話の切り口に「自分の意見では……」といったフレーズを使っていたら、意見タイプに当てはまるサインです。また、意見タイプは、判断力が優れているため、チームが何をすべきか決断するときに能力を発揮します。

意見タイプまとめ

意見タイプは自己の判断力を存分に発揮できるクリエイティブな役割が適任です。一方で、データの取り扱い方に苦労する可能性があるため、できればそうした面でサポートすると上手にコミュニケーションができるでしょう。ビジネスパーソンの10%は「意見」の言語ベースをもつ人です。

3.感情タイプ

カスタマーサポートやアシスタントなどの職種は相手の意見を踏まえて自分の行動や提案を帰る柔軟性が求められます。感情タイプはまさにそうした職種に適しているでしょう。

このタイプは自分の考えを持ちつつもチームや同僚の意見や考えを傾聴できる柔軟性を持っています。会話で言葉を選ぶのが上手な人が多く、自分の発言を述べるときは「……と感じます」のようなフレーズをよく使います。相手の言動から自分自身を内観するため、仕事で問題が発生したときに、真っ先に自分の言動に問題がなかったか振り返ります。

感情タイプまとめ

感情タイプは相手の会話を引き出すのが得意なため顧客対応やサポートが向いています。感情タイプは自ら率先して会話の主導権を握るようなタイプではないため「あなたの意見を知りたい」と適宜発言する機会を設けると上手にコミュニケーションができるでしょう。

4.反応タイプ

意見を求められて、自分のアイデアを瞬発的に伝えることができるセールスは反応タイプが多い傾向にあります。

反応タイプは「とにかく発言する」傾向にあり、対面にしろチャットツールにしろ、他の人よりもすばやく質問に答えます。迅速な反応は、ブレーンストーミングやチームでやり取りしながら問題に対処するのに適したスキルです。しかし、チームワークがうまくいっていない場合に初めに発言した内容が最後まで伝わっていないことも起こり得ます。

反応タイプまとめ

反応タイプはアイデア出しの際に持ち前のセンスを発揮します。チームのアイデア出しやブレーンストーミングに巻き込むと上手にコミュニケーションができるでしょう。また自ら積極的に考えて行動することもできるため、そうした環境を整備してみることもおすすめです。

5.行動タイプ

スタートアップの起業家やフリーランスはビジネスアイデアをスピーディに行動に移して検証することが求められます。行動タイプはこうしたスピードと自律性が求められる環境で仕事をする人に多い傾向があります。

行動タイプは、アイデアを行動に移すための詳細な情報を渇望しています。日々の予定を確認するにしても、重要な議題を掘り下げるにしても、とにかく「行動」を念頭に置いて検討します。このタイプは「まずは試してみよう」と意欲的に考え、勤勉であり自発的モチベーションも高い傾向にあります。

行動タイプまとめ

行動タイプは天性の行動力でビジネスチャンスを実証します。仕事やプロジェクトを前進させるための情報を常に求めているため、データや根拠重視の思考タイプとの相性が良いでしょう。行動タイプはビジネスパーソンのわずか5%で、6つの知覚言語の中でいちばん希少な存在です。

6.熟考タイプ

より効率的なやり方の究明や新しいビジネスチャンスを分析することが得意なエンジニアや研究者は熟考タイプが多い傾向にあります。

このタイプは、話すよりも考える方が得意な傾向にあります。日々膨大なアイデアや情報を処理しているため、考えるのに十分な環境や余白を必要としています。また、物事に慎重な側面があるので、対面で質問を投げてもすぐに答えを得られない場合があります。

熟考タイプまとめ

熟考タイプの人は業務の背景や影響を考慮します。クリエイティブな側面もあり、意見・感情・反応タイプと協力すると今までにない画期的なアイデアが生み出せます。時間をかけすぎてしまう傾向にあるので、時には計画通りにタスクが進行しているか確認することで、上手にコミュニケーションできるでしょう。

ビジネスで円滑なコミュニケーションをするために

ビジネスパーソンは、コミュニケーションタイプの違いにかかわらず、同僚や上司をはじめとした多くの人々と協力して業務を円滑に進めるスキルが求められます。

職場や人間関係に齟齬が生じてしまった場合に、本記事で紹介した6つのコミュニケーションタイプを意識することは問題解決に有効です。コミュニケーションタイプに当てはめて相手に対する理解を深め、仕事におけるコミュニケーションの不調和を積極的に解決していきましょう。

また、コミュニケーションの齟齬が自分だけの問題だけでなく、職場やチーム全体の問題となっている場合は、この6つのコミュニケーションタイプの情報を共有して、チーム一丸となって会話の質やコラボレーションの成果を上げていけるように取り組みましょう。

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